最近では大学生や高校生、社会人問わずバックパック旅をしたり、留学したり、ワーホリをしたりと海外に出る人がたくさんいますよね。インターネットやテクノロジーの発達により、海外へのハードルは確実に下がっていると言えるでしょう。この記事では海外長期滞在で感じた大きな壁と大切にすべきことをみなさんにシェアしたいと思います。
大きな2つの壁
1、言語
僕の場合、オーストラリアに長期滞在しているので国の公用語は英語です。英語圏に限らずあなたがその国に行く時にはその国の言葉や文化を理解する努力が必要でしょう。
これはシンプルなことのように見えてとても過酷です。なぜなら、全ての国はその国の国民が第一優先だからです。雇用も生活保護も銀行のローン借りつけも自国民がファーストです。
そしてその国の言葉をきちんと話せない、アクセントが強すぎたりすると、確実に後回しにされます。
特に日本人の場合、海外で長期で生活する際、国にもよりますが日本人コミュニティは世界中に非常に少ないです。
まだ、多いなと思う国や地域はカリフォルニア、ニューヨーク、ハワイ、タイ、フィリピン、ベトナム、シンガポール、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなどでしょう。
また、これは海外長期滞在経験のある方なら同感だと思いますが、日本人コミュニティーは非常に大事です。なぜなら、日本食が手に入りやすい、ものの売り買いが安心、日系会社が雇ってくれるなどです。
留学と長期滞在(就労、起業)は大きく違います。
短期留学なら日本人コミュニティーは必須とは言えないですが、あった方が何かと助かるでしょう。
また。長期滞在ではかなり長い目で計画を立てないと失敗しやすいです。
第二言語を習得するのは簡単ではありません。ある大学の研究によると特に13才を超えてから勉強し始めた第二言語を第一言語と同レベルにするのはほぼ不可能だと言えます。ただ、ネイティブレベルに近づけることはできます。
英語は英語圏だけじゃなくて全世界で使われている言語なので、もしちょっとでも世界に出たいと思っている人は英語の学習を早めからオススメします。言語はほかの資格と違って、勉強したから絶対できるようになるようなシンプルなものではありません。努力を続けないと絶対に成果は出ません。筋トレやダイエットと似ていますね。
この言語の壁は、法的にその国にいることが許可された場合でも(永住権が取れた場合)完璧になくすことはできません。これは仕方がないことで、自分の第一言語が話されていない国で暮らすということはそういうことです。海外移住というと聞こえはいいし、羨ましがられる存在ではあるのですが、決して楽ばかりじゃないし困難の方が多いです。
僕は海外好きというイメージを持たれていてたまに日本は嫌いなのかと聞かれますが、そうではないです。
日本は大好きですし、日本人は世界でも好かれている方の人種だと思うので誇りに思います。
ただ僕は、今海外に挑戦しないと後で後悔すると思ったのでオーストラリアに長期滞在することに決めました。
海外移住の面白いところは、行ってみて、住んでみてその国が好きでも、一生住みたいと思うとは限らないところです。
僕は今現在オーストラリアに永住したいと思っていますが、それが5年後、10年後も同じ思いかどうかは分かりません。もしかしたら、他国に行くかもしらないし、日本に戻るかもしれません。
まぁ人生なんてそんなもんでしょ笑笑
2つ目、VISA
VISA(在留資格)のことです。オーストラリアでよく会う日本人は大概ワーキングホリデーVISA、または学生VISAを持っています。
海外長期滞在の経験がない人もいると思うので簡単に説明すると、VISAがないとその国にいることができません。日本人の場合ほとんどの国で3ヶ月の観光ビザが取れるので3ヶ月までの旅行の予定なら問題ありません。観光ビザで学校に行って勉強することも出来ません。観光ビザVISAでは一切の就労が出来ません。
オーストラリアの場合はワーキングホリデーなら週38時間まで、学生VISAなら週20時間まで働くことが法的に許可されています。
オーストラリアに限らず、他の国のワーキングホリデーなら時間の規制はあれど就労が許可されています。ただしワーキングホリデーVISAの期間は大抵の国で1年間。
オーストラリアの場合はファームか工場で働くことを条件に最高で3年まで滞在できます。
学生VISAの場合は学校に行く限り、その国に滞在することができません。学生VISAで就労が許可されている国は限られるので留学先を選ぶときは注意しましょう。
学生VISAで働ける国
(ほとんどの場合、3ヶ月以上のVISA)
オーストラリア→週20時間まで
ニュージーランド→週20時間まで
カナダ→ 語学学校での就学の場合不可
高校、大学などの場合は就労可能
Coopというインターンシップ制度もある。
カナダは専門じゃないので詳しくはググってください
イギリス→週に20時間まで
ただし語学学校では不可
高校、大学などの長期留学の場合のみ就労可能
ドイツ→バイトができるらしい
詳しくはググってください
学生VISAで働けない国
アメリカ→バイトは基本的に禁止されています。ばれると強制送還されます。
大学、大学院留学の場合のみ学内バイトができる。
エンターテイメント、NBA、シリコンバレー、世界の金融センター、ハリウッド。
アメリカ、大人気の留学先ですが、学費、生活費がめっちゃ高いのでご注意を。
短期留学(1年まで)なら全然問題ないと思いますが、長期滞在をしたいなら、アメリカは先に繋がらない可能性があります。大学四年間必死に頑張っても就労ビザが下りるか微妙なところなんで。
まあ要するに就労環境、VISAのコンディションを含めて英語圏の留学はオーストラリアをお勧めします。
ここまでして、なんでVISAの話をするかと言うと外国から来た人にとってどんなVISAを持っているかがその国での住みやすさ、待遇のされ方に大きく関わるからです。
僕は日本人に限らずワーキングホリデーVISAを持っている人にたくさん出会いましたが、やはり3ヶ月以上の中でも待遇は最下位のVISAだと思います。名前にホリデーって入ってるのもあって、ローカルにとって出稼ぎ、ホリデー中なんだあって思われてます。
かといってワーホリは名前の通り、ホリデーをするVISAなので1年、2年でオーストラリアから出る人は周りにどう思われるかとかは気にする必要はないと思います。せっかくの制度、オーストラリアに3年まで滞在出来るんですから、ぜひ使いましょう。若者の特権です。
いろいろ細かいVISAはあるんですが、オーストラリア国籍の人と同等の扱いを受けられるVISAを永住権(永住VISA)と言います。
文字通り、半永久的に在留が許可されているVISAで国民保険も入れるし、起業もできるし、不動産の購入も自由です。
つまり、VISAの面もあり、移民や外国から来た人はその国の国籍を持っている人よりも確実に立ち位置が下です。
まあ当たり前ですよね。
日本人が日本で生まれて国から最上位の扱いを受けるのは普通のことですね。外国から来た人は優先順位が基本的に下です。
あくまでも僕の主観はオーストラリアのVISAや感覚の話ですが。
たぶん、東南アジアなんかいったりすると、日本の企業もたくさんビジネスしていると思うので、日本人というだけで特別扱いをされる国もあると思います。
ただ少なくとも英語圏、ヨーロッパなど、日本人コミュニティ、日本人ビジネスが少ないところに行くと、日本人だからという理由で特別扱いを受けることはありません。
どこの国もそうですが、移民を受け入れる際にその国に何かしらのメリットがある人しか受け入れてくれません。
スキルが経験があったりその国の経済に貢献するような人じゃないと、もう移民を受け入れてくれない時代です。
100年前、50年前は違いました。アメリカへの移住、その他の国の移住も今よりハードルは低かったです。
この経済社会はVISAとお金、スキル、経験が全てです。
もし、あなたが一生住みたい国があるなら外国人として、その国に生活する必要があるんです。
あなたが外国人として他国にお邪魔する際の心構え
先述どおり、言語とVISAの壁がある外国人は圧倒的にその国で不利になります。
それを踏まえた上でどういった気持ちでいるべきか。
僕はその国を100%リスペクトすべきだと思います。
例えば、現地の言葉を必死に習うとか、ローカルの友達をたくさん作って文化を理解しようとするなど。
はっきりいって現地のコミュニティに馴染もうとしない移民はただの邪魔者です。
世界中に中国人とインド人だらけなのは皆さんご存知の通り。
ただ基本的に人口が多くてコミュニティが深いので現地のコミュニティに馴染もうとしません。そして固有のコミュニティを作ります。世界中で問題になっていますが、まあ現代はそういう世の中ですね。
英語圏が主ですが、多様性がある代わりに人種差別もあります。国によって程度は異なりますが、僕は人種差別を0にするのは不可能だと思います。
外国人であるからこそ、多様性やその国の人、文化を尊重し、現地に馴染もうとする気持ちが大事だと思います。
やから日本にいる外国人にもみなさん優しくしましょうね。
第二言語、第三言語で働いて生活するっていうのはみなさんが思っている以上に大変です。
僕が大変ですって言うのをアピールしたいわけじゃなくて、海外在住っていうのは聞こえはいいけどその裏には計り知れない努力があるっていうのをみなさんに伝えたいです。僕はまだ海外在住歴は短い方ですし、僕より長い人なんて山ほどいると思います。尊敬です。さらにいい仕事を見つけたり海外で起業した人なんかの足元にも及ばないと思っています。
心構えとして、外国人ということを忘れないで海外に出ましょう!